中小零細企業では、ふつう資金調達と言えば銀行借入となることが多いです。

会社の調子がいい時はそれで良いのですが、不調時は、借りたものを返すのが大変になります。

そのために「銀行の返済さえ緩和して貰えると、会社を潰すことなく時間をかけて再建できる」という主旨のもと創設されたのが金融円滑化法です。

この法律のおかげてピンチを救われた企業は多いです。

その法律の時限立法期限が平成25年3月31日で終わりました。

しかし金融庁は、終了後も中小企業の経営状況をみながら、リスケの申し出があれば基本的に前向きに対処するようにという指示を各金融機関に出しています

リスケがただ単に延命策になるのはいけませんが、経営の再建の意思と可能性のある会社は、積極的にリスケを活用するべきです。

リスケを検討すべき条件として、

銀行からこれ以上の融資は出せないと断られた

銀行の返済を優先するとその他の支払いに支障が出る

この2つの条件を満たし、経営の再建の意思可能性がある会社は遠慮なくリスケを申し出るべきです。

それも出来るだけ早く申し出て欲しいのです。

お金が借りられない状況になると、資金繰りの悪い会社ではどんどんキャッシュが減っていきます。

1ヵ月でも早く申し出ればそれだけ銀行の返済をしなくても済むのです。

ところが、社長は銀行の返済を猶予することに少なからず抵抗があります。

私はそんな社長に「このまま格好を気にしているとそのうち資金ショートを起こして倒産するかもしれませんよ。」と言います。

社長はリスケをすると「取引先の信用がなくなるのではないか、来年から返済が倍になるのではないか」と心配をするのです。

 

ところが、そんな心配は無用です。

 

まず第一に銀行は貸出先がリスケしていることを言いふらすことはありません

そして、自社の取引先にも自ら話さない限り知れることはありません。(毎年、決算書を提出している取引先なら気が付かれることがあるかもしれませんが、財務分析ができない会社なら分からないこともあります)

案外、皆さんが知らないのは、社長の取引先(これは販売先、仕入先どちらにも言える)が2年も3年も前からリスケしていることが往々にしてあるという事実です

リスケしていることを放言する社長は少ないので分からないだけです。

そして、1年間リスケした取引先に翌年から返済額を倍額にすることはあり得ません。(倍返しはないです!)

 

例えば、毎月の元金返済額が100万円、利息5万円だったとします。

リスケをして元金全額猶予となると、毎月の支払いが利息の5万円だけとなります。

1年後はどうなるかと言えば、銀行と交渉して10%~20%くらいの返済を始めましょうか?という具合になります。

つまり、元金返済10万円~20万円、利息5万円といった感じです。

リスケをすると、借入の返済期限が延ばされるのです。

ただし、リスケ中は新しい借入は原則できません

しかし、この例でみると毎年元金返済をしていた1,200万円(100万円×12か月)の負担がなくなるのですから、運転資金はその中からいくらかは捻出できるのではないかと考えます。

結論として、とことんまで苦しくなってからリスケをすると、返済負担がなくなるだけで資金の余剰は期待できないかもしれない、ということです。

 

上手なリスケの利用としては、体力のまだあるうちに決断して1年後2年後のメドを立てることです。

リスケに関しては、これからリスケを考えている会社、リスケ中の会社、リスケ脱却を考えている会社 それぞれのご相談に応じる事ができますので、誰にも相談できないと仰る方は、いつでもご連絡ください。