今日こんな電話相談を受けました。
「試算表で短期貸付金が2000万円あるんですが、銀行から電話がありこれは何ですか?」と質問されています。
何と答えたらいいのでしょうか?」という相談です。
こういった相談の場合おさえるべきポイントがあります。
それは・・・
銀行の立場として
融資したお金は、本業運転資金や設備資金使うのが本筋です。
しかし中小企業では、管理面が弱い(社長の権限が強い)ので簡単に人に貸したり投機に使ったりすることがあります。
こういうことがないか試算表を提出させて銀行はチェックしているのです。

銀行は運転資金として融資したお金は、仕入れ資金の立替や賞与資金に充当するなど、資金繰りの安定に使って欲しいのです。
また、設備資金として融資したお金は、工場の建設や最新鋭の機械の導入など生産性向上に寄与する使い方をして欲しいのです。

で、もとの話に戻りますが、私が「そのお金は実際何に使われたのですか?」と聞くと、社長が個人的に不動産(収益物件)を買った資金の一部として会社から借りたもの、とのことでした。
ただ単に、社長名義で不動産(収益物件)を買いましたと答えると銀行は不審がってその先を聞いてきます。
ここで銀行が考えることは、

1.その不動産を会社で買うことを何故検討しなかったのか?

会社で買えばその家賃収入は会社に入ります。(有効な資金の使い方です)

2.どうしても個人でその不動産が欲しいのなら、どうして個人で銀行から融資を受けなかったか?

個人で銀行から融資を受ければ、この会社のお金は全く使わずに済みますし、試算表にも出てきません。

ですが、1,2どちらの状況も選択されていない結果が、短期貸付金2000万円となっている訳です。

つまり、1の例で言うと、会社で不動産を買うことに障害があった⇒他の役員の反対、定款変更の煩わしさ等 が原因ではないか。

2の例で言うと、個人で融資を受けようとして断られたのではないか、そうであればどうして当行に融資の依頼をしなかったのか、当行に知られたくない何かがあるのではないか、といった憶測を呼びます。

今回の相談では時間が無かった為、会社のお金で購入したとのことだったので、私は『それであるならば銀行に正直にそのように伝えてください。現金で買って担保も付いていないなら、ひょっとしたら、その銀行が社長個人に購入資金として融資をしてくれるかもしれませんよ!』とアドバイスすると「そんな事があるの?」と驚いていましたが、十分あり得るお話です。

銀行は資金使途と返済財源がしっかりしていれば、融資を検討してくれます。増してや、このお話は、取引先企業の社長に対する融資案件でもあり素性がわかっている上に、購入した不動産を担保にすることが出来るのですから銀行にとっても悪い話ではない筈です。

担当の銀行員とすれば、試算表で見つけた短期貸付金2000万円が新たな資金需要を顕在化させ、新たな融資に結び付くかもしれない、なかなかいいお話です。

後で、「社長、このお金を友達に貸したりギャンブルに使っていたりしたら、銀行から2000万円の不良債権を抱えた、と見做されることだってあるんですよ!そうなると、今までおりていた融資だっておりなくなる可能性が出てきます!

と話すと、「これから会社のお金でも高額なものについては先に相談します!」と仰ってました。

このように当事者である銀行員には聞けない、また会計事務所や税理士さんも知らない微妙な銀行取引に関わる相談はたくさんあります。

相談できる人がいるかいないかで結果が大きく変わることがあります。

こういった相談はいつでもお受けいたします。
ご遠慮なくお申し付けください。

大切なことは、初動を間違えないことです。